皆さんは、キッチンカウンターの高さの決め方についての知識をお持ちでしょうか。
実はキッチンカウンターは、簡単な計算式のもとで適切な高さが都度算出されているのです。
今回は、そんなキッチンカウンターの高さの基本的な考え方や、キッチンのレイアウトについてご紹介します。

□キッチンカウンターの高さの考え方とは？

現代建築におけるキッチン本体の作業台の高さは、一般的に85cm程度が多く見られます。
これは、とある計算式のもとで割り出された女性の平均的な身長を算出し、男性が使うことも考慮した寸法に由来するサイズです。

この作業台と同じ高さのカウンターを設けることでスッキリした見た目にできます。
また、この作業台がそのままカウンターの役割を担うケースも存在します。

一方で、ダイニングスペースやリビングスペースからキッチンでの作業の痕跡が見えてしまうことを嫌う人もいます。

その場合は、キッチン前に「立ち上がり」と呼ばれる段差を設け、手元が見えないように隠すのが効果的でしょう。
立ち上がりまでの高さは人によって異なりますが、25cm程度の高さにすることで十分な目隠しになります。

□キッチンレイアウトの基本パターンをご紹介します！

レイアウトの基本パターンとしては、以下のような物が存在します。
・I型キッチン
・L型キッチン
・コの字型キッチン
・II型キッチン

このようなレイアウトがある中で、どれを選ぶのかが設計の際の大きな焦点になってくるでしょう。

あくまでも例ですが、選ぶための基準を以下に紹介します。
・キッチンに立つ頻度はどのくらいか
・料理へのこだわりが強いかどうか
・普段何人分の料理を作ることが多いか
・お菓子を作ることはあるか

これらの要素をもとに、キッチンの使い方をよく考えたうえでキッチンプランを考えるのが適切な方法です。

しかし、リビングやダイニング、その他の部屋の間取りなどを考慮した結果、キッチンの細部まで考える余裕がなく完成してしまうことが残念ながら多くあります。

簡単なことではありませんが、自分や家族がどのような用途でキッチンを使いたいのかや、どのようなレイアウトにしたいのかなどの要望は事前に決めておくことで、その他の間取りとの整合性を含めてキッチン設計をスムーズに行えるでしょう。

□まとめ

今回は、キッチンカウンターの高さに関する基本的な考え方に加え、キッチンの基本的なレイアウトパターンについてご紹介しました。
キッチンの空間設計は、あらかじめ指標を設けておかないとどうしても後回しになってしまいがちです。
工事を始める前に大まかなキッチンの設計を考えておけると良いでしょう。