築年数の経った家を、和テイストで落ち着きのある空間にしたい。
そんな風に考えている方は、きっと「縁側のある暮らし」に憧れているのではないでしょうか。

新築で縁側を作るのは、予算的に難しいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、諦めるのはまだ早いです。

この記事では、築年数の経った家をリフォームして、縁側のある穏やかな空間を実現する方法について、具体例を交えながら解説していきます。

□縁側ってどんなもの？

縁側と聞くと、昔ながらの日本の家屋を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、現代においても縁側は、私たちの暮らしに豊かな彩りを添えてくれる存在です。

1:縁側とは

縁側とは、部屋と庭、あるいは外の世界をつなぐ、特別な空間です。
昔は、家族や近所の人と集まって、お茶を飲んだり、談笑したりする場所として親しまれていました。
現代では、縁側をリビングやダイニングの一部として活用したり、読書や趣味を楽しむスペースとして利用したりするなど、さまざまな使い方が広がっています。

2:縁側の種類

縁側には、大きく分けて2つの種類があります。
「濡れ縁」は、家から少しだけ突き出た軒下に設けられる、屋外空間です。
雨風をしのぎながら、外の景色を眺められる、開放的な空間です。
縁側といえば、この濡れ縁をイメージする方が多いのではないでしょうか。

「広縁」は、室内に設けられる、窓際に面した空間です。
和室の建具の外側に設けられることが多く、廊下としても機能します。
冬場でも日当たりの良い日は暖かく過ごせる、快適な空間です。

3:縁側とウッドデッキの違い

ウッドデッキは、縁側よりもさらに開放的な、屋外空間です。
縁側は、主に和テイストの住宅に合うのに対し、ウッドデッキは洋テイストの住宅に合うことが多いです。
どちらを選ぶかは、家の構造やデザイン、そしてあなたのライフスタイルによって決まります。

4:リフォームで縁側を設けるメリット

リフォームにおいて、縁側は、単なる空間を拡張するだけでなく、住まいの価値を高める重要な要素となります。
縁側を設けることで、リビングやダイニングをより広く感じさせたり、開放的な空間を生み出せます。

また、縁側を設けることで、家族が集まる機会を増やし、コミュニケーションを促進する効果も期待できます。

□縁側のある窓辺の暮らしを実現するリフォーム

縁側のある暮らしを実現するためには、どのようなリフォーム方法があるのでしょうか。
ここでは、縁側リフォームの具体的な方法を紹介します。

＊既製品を使った濡れ縁

既製品の濡れ縁は、短工期で設置できるのが魅力です。
木粉を混ぜた樹脂やアルミ製の濡れ縁は、耐久性が高く、メンテナンスも比較的簡単です。
コンクリートの床に置くだけで設置できる製品もあれば、土や芝生の場合は基礎工事が必要となる場合もあります。
費用は、製品の種類やサイズによって異なりますが、比較的リーズナブルに設置できます。

＊造作による濡れ縁

本物の木で濡れ縁を作りたい場合は、造作工事となります。
ヒノキやウリン、イペなど、耐久性の高い木材を用いて、防腐剤を含んだ塗料で仕上げます。
既製品に比べて自由な設計が可能なため、理想の濡れ縁を実現できます。

ただし、防腐塗装は5年程度しか効果が持続しないため、定期的なメンテナンスが必要です。
費用は、使用する木材の種類やサイズ、工期によって大きく異なります。

＊広縁のリフォーム

既存の和室をリフォームして、広縁を設ける方法です。
和室の建具を取り払い、窓を大きくすることで、明るく開放的な広縁を実現できます。
広縁は、廊下としても機能するため、家全体の動線を改善する効果も期待できます。
費用は、広縁の広さや使用する建材によって異なります。

どの方法が最適かは、家の構造や予算、そしてあなたの希望によって異なります。
リフォームを検討する際には、複数の業者から見積もりを取ったり、専門家に相談したりすることをおすすめします。

□まとめ

縁側のある暮らしは、新築でなくてもリフォームで実現できます。
既製品を使った濡れ縁、造作による濡れ縁、広縁のリフォームなど、さまざまな方法があります。

あなたのライフスタイルに合った方法を見つけて、窓から繋がる癒やしの空間を、あなたの家に実現しましょう。